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番外編不吉な予感
「テウが千夏さんに接触してきたのかも知れませんね。狙いはおそらく小夏さんでしょう。シェドの求心力が低下し信者から訴えられたりと、ここにきて信者離れが急速に進んでいますからね。小夏さんをシェドの後継者にし起死回生を図る狙いかも知れませんね」
「死に物狂いになっているということはいちいち手段なんて選んでいる場合じゃないな」
「えぇ、そうです」
陽葵をあやしながら足は自然と台所へと向かっていて。邪魔しないようにそっと覗くと、彼と橘さんが神妙な面持ちで話し合っていた。
「問題が山積だな」
「一つずつ解決していくしかありません」
「それもそうだな」
橘さんと何気なく目が合った。慌てて隠れようとしたら、
「遥琉、未知さんとひまちゃんが呼びに来ましたよ。いいですね、愛されてて。両手に花で」
「嫌味か」
「えぇ、嫌味ですよ。たまには、嫌味のひとつも言わせてください」
橘さんがクスクスと声を立てて笑い出した。
新聞紙をビリビリと破ったり、ボールのように新聞紙をぐしゃぐしゃに丸めたり、新聞紙を丸めてボールを作り玉入れをしたりと、太惺と心望は大興奮で彼と紗智さんたちに遊んでもらっていた。
「どっちが子どもなんだか分からないですね」
陽葵をあやしながら、ぷぷっと橘さんが笑った。
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