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番外編念願のランチ会 ひろお兄ちゃん宋さんに焼きもちを妬く
「どう頑張っても千里みたいにはなれないな」
「そんなことないです。会うたびに宋さんが綺麗になっていくからドキドキします」
「そうか?」
「はい」
「ワカと未知に言われるとボスに言われるより何倍も嬉しくなる。不思議だ」
「あの、宋さん……」
聞くのも怖かったけど地竜さんが無事かそれが心配だった。
「ボスのことだろ?」
「はい。元気かなって……」
「俺の愛するボスはぴんぴんしてる。ただでは起きない。叩かれれば叩かれるほどやる気がアップだ。写真見るか?」
「いいんですか」
「もちろんだ」
宋さんからスマホをぽんと渡された。
「手を貸せ。一度しか言わないぞ。暗証番号はこれだ」
てのひらに指で番号を書き始めた。それがすごくくすぐったくて。
「待って、宋さん」
手を引っ込めようとしたら、
「どうした?顔が赤いぞ?」
訝しげに顔を覗き込まれた。
「宋、顔が近すぎるぞ。注文するならさっさと注文しろ」
ひろお兄ちゃんが焼きもちを妬いたのかな?メニューブックを宋の前にどんと置いた。
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