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番外編念願のランチ会
「裕貴の過保護と嫉妬が会うたびに強くなっているからなかなか面白い。覃も同じことを言ってたな。海より深い未知愛を感じる。心が広い伴侶で良かったな」
テーブルに頬杖をついてニヤリと悪戯っぽい笑みを浮かべる宋さん。こういうときは何かよからぬことを考えていることが多い。
ひろお兄ちゃん気を付けて、そう言う前に、
「宋、てめえーー」
ひろお兄ちゃんが苦悶の表情を浮かべて、目を尖らせ身体を震わせながら宋さんを睨み付けた。
「何すんだ」
ドスのきいた低い声にガヤガヤと賑やかだった店内が一瞬だけ静まり返った。他のお客さんが一斉にこっちを見たけど、ただならぬ雰囲気に慌てて顔をそらした。
「久し振りに怒った顔が見たくなった。ゾクゾクするくらい格好いいな。そそられる。痺れる」
「へ?」
熱を帯びた熱い視線を送られ、ひろお兄ちゃんが固まった。
「ヒールのかかとで思いっきり踏まれたみたい。宋は相変わらずだね」
「そうだね」
心さんも呆れていた。僕もどう答えていいか分からなくて笑うしかなかった。
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