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番外編念願のランチ会
ランチメニューが何種類もあって何を食べるかかなり悩んだ。
「未知、トマト苦手なんだっけ?」
「苦手というか食べると身体があちこち痒くなるの。前はそうでもなかったんだけど」
「ひまちゃんを産んで体質が変わったのかも知れない」
「そうだと思う。心さん、このワンプレートランチを食べたいなって思ったの。グリルチキンとサラダとライスとミートペンネグラタンの。ミートペンネ、トマトを使ってるよね?だから折角作ってもらったのに残したらもったいないかなって。悪いかなってそう思って……」
「食べれないのは青空に食べてもらったら?任せろって言ってる」
心さんに言われどきっとして後ろのテーブルを見ると、青空さんが笑顔で手を振っていた。
「あれ?あの人……」
一見するとサラリーマン。野暮ったい黒縁の眼鏡を掛けた男性に何故か目がいった。
「どうした未知?」
「気のせいかも知れないけど青空さんたちのほうを見ていた」
「どいつだ?」
ひろお兄ちゃんが振り返ろうとしたら、
「さすがはボスの愛人 。きみも気付いたか」
宋さんが不適な笑みを浮かべた。
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