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番外編命だけは粗末にするなよ

家の中がやけに静かで、お昼寝でもしているのかなと心さんと話しながら子供部屋をそっと覗くと、彼にしがみつき子どもたち全員仲良くねんねしていた。 「お帰り未知。見ての通り身動きが取れなくてな。ごめんな、出迎えてやれなくて」 「ううん、大丈夫。遥琉さん、陽葵は?」 キョロキョロと部屋のなかを見回した。 「ついさっきまで俺の隣で寝ていたんだ。腹がへったって泣き出して、橘が連れていった」 「何か呼びましたか?」 すっと戸が開いて橘さんが入ってきたからびっくりした。 「未知さんが帰ってくるのが分かったんでしょうね。何回か起きてはいたんですよ。泣きもしないでじっと自分の手を見たり、天井を見たりして、お利口さんに待っていたんですよ。陽葵ちゃんは柚原さんと一緒に広間にいます」 「遥琉さん、橘さん今日はありがとう」 ぺこっと頭を下げた。 「いいえ、私はなにもしていませんよ」 「たまには息抜きも必要だ。未知、楽しかったか?」 「はい」 「それなら良かった。その髪型、未知にすごく似合うよ。ますます可愛くなった」 彼と目が合うなり優しく微笑み掛けられ、ぽっと頬っぺが熱くなった。

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