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番外編ただいま

「遥琉さん、あのね」 陽葵に添い寝して寝かし付けている彼におそるおそる声を掛けた。 「どうした?」 「宋さん大丈夫かなって。一緒にご飯を食べていたお客さんたちも大丈夫かなって」 思い出すだけで恐怖がよみがえり震えがとまらくなかった。 「きみは優しいな」 「だって、僕のせいで無関係な人たちを巻き込んでしまったんだよ。小さい子どもだっていたし、お祖父ちゃんの剣道仲間たちもいたし、みんなに怖い思いをさせてしまったんだよ」 「未知、それは違う」 彼がむくっと起き上がった。 「まずは胸をしまってくれ。出しっぱなしにしていると襲いたくなるだろ?」 「へ?」彼に言われてはじめて胸がはだけたままだったということに気付いた。 「やだ、もう。何してるんだろ」 慌てて服を直した。 「ぼぉーっとし過ぎだ」 「ごめんなさい」 彼が頭をぽんぽんと撫でてくれて。おでこにかかる髪を左右にわけると、おでことおでこをくっつけて軽くキスをしてくれた。

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