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番外編ぱぱたん、カッコいい!

流暢な中国語で電話の相手と話す柚原さん。何を話しているか森崎さんが通訳してくれた。 「千夏救出の際、日本人らしき女性がもう一人いたとボスが話していただろう。詳しく聞かせて欲しい」 話しぶりから電話の相手は東南アジアに潜伏している死神のメンバーみたいだった。 「ぱぱたん、カッコいいね」 「うん、スゴいね」 一太と奏音くんと優輝くんが廊下から目をキラキラと輝かせて見ていることに柚原さんはまだ気が付いていない。 「初耳だな。信孝は知ってたか?」 「いや、今はじめて知った」 ひろお兄ちゃんと信孝さんがむくっと体を起こした。 「もう一人の日本人女性か」 「テウは千夏以外にも女性を拐っていたということになるな」 「国井にそれとなく聞いてみるか」 「そうだな」 「国井と言えば……」 ひろお兄ちゃんと信孝さんが僕を見た。すごく嫌な予感がした。 「妹には激甘だったな」 「妹の頼みは無下に断れないはずだ」 「え?僕?」 「あと誰がいるんだ。国井も地竜と同じで俺たちが電話を掛けてもなかなか出てくれない。でも未知ならワンコールで出るはずだ」 「未知頼む」彼からスマホをぽんと渡された。

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