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俺も、この子を守りたい
「夫婦やカップルは一緒にいると顔が似てくるとよくいうだろう?岩水と橋本は3年前から交際し、結婚を前提に同棲していた」
「ハチの目は節穴か。よく見ろ」
青空さんが蜂谷さんの首根っこをむんずと掴むと自分のほうへ引き寄せた。
「青空、顔が近いぞ」
「案ずるな、キスはしない。多分な」
「多分って、あのな……」
くくっと楽しげに笑う青空さん。
「いいかハチ、尖った鼻先が少し上向き加減なもの一緒、切れ長の目も一緒、耳の上の部分が折れているのも一緒、黒子も同じところについている。まるで双子だ。ついでに言うなら、見れば見るほど目と鼻と輪郭が円谷に似ているだろ?」
「なるほどな」
二度、三度と頷く蜂谷さん。
青空さんの観察力に彼もひろお兄ちゃんも舌を巻いていた。
「円谷の交遊関係を徹底的に洗い出すぞ。それと四季のもな」
「何で四季さんまで?」
「意外と身近なところに黒幕に繋がる手がかりが眠っているようなそんな気がする。一人気になるのがいるしな」
彼がニヤリと笑った。
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