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番外編災いの、連鎖
ひろお兄ちゃんたちのことを見送るため部屋住みから幹部まで構成員が一堂に介し、ずらりと一列に並んだ。
「じゃあ、また来る」
爽やかな笑顔で手を振りながら車へと向かったひろお兄ちゃんだったけど、忘れ物でもしたのかすぐに戻ってきた。
「一回、ハグさせてくれ」
「へ?」
思わず変な声が出てしまった。
「嫌ならいい」
「嫌じゃないけど……」
ちらちらとあたりを見回した。
「今さら恥ずかしがることもあるまい」
「だって……」
「俺がシスコンなのはここにいる全員が知ってることだ」
ひろお兄ちゃんにぎゅっと抱き締められた。そのままふわりと足が宙に浮き、気付いたときには片手で軽々と抱き上げられていた。
「前抱っこしたよりも軽くなったような気がする。ちゃんとご飯を食べろよ。休めるときに休むように。あとな」
「僕、子どもじゃないよ」
クスクスと笑うと、
「兄貴譲りの心配症だからな。しょうがないだろ」
目が合うなりひろお兄ちゃんも声をだして笑いだした。
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