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番外編誰よりも焼きもちを妬いたのは
ひろお兄ちゃんが出発してから三十分ごとにメールが送信されてきた。インター通りでサツが検問をしている、高速道路は速度規制がかかっているものの流れはスムーズだ。六時前には鷲崎のところに無事に到着した。
「逐一報告しなくてもいいのにな。律儀な男だな」
スマホの画面を見ながら彼がふふっと笑った。
朝早くから集まってくれた組のみんなに朝御飯を振る舞うためみんなで手分けしてお握りを握った。普段は夜型の生活を送っていて昼近くまで寝ている那和さんだけど、今日はひろお兄ちゃんと心さんと七海さんを見送るために早起きした。睡眠時間わずか三時間。眠気には勝てず、子どもたちと一緒に寝てる。
青空さんは塩おむすびを美味しそうに頬張りながら、十七年前に起きた失踪事件について、蜂谷さんからいろいろと話しを聞いていた。記憶が曖昧だが自分も同じ時期に連れ去られた。どうしても他人事のように思えないんだ。そんなことを漏らしていた。
「日本は治安がいい、平和だと言われているが案外そうでもないんだな」
「まぁな、こうも立て続けに物騒な事件ばかり起きると、外を歩けば世間様から後ろ指を指されることになる」
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