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番外編俺は秦青空。それでいいいい
「姐さん、おかわりだ」
空になった皿を得意気な顔で見せる青空さん。
「ご飯粒が頬っぺについてるぞ。たく、世話が焼ける」
ぶつぶつと言いながらも、青空の頬っぺや口の回りについたご飯粒を取ってあげる蜂谷さん。それを口に運んだ。
「姐さんが握ってくれたお握りだ。粗末にしたらもったいないお化けが来る。どうした?何か思い出したのか?」
「尊もハチと同じことをしてくれた」
「そうか、尊が帰ってきたらいくらでも甘えられる。もう少しの辛抱だ」
「ハチもな」
朝から食欲旺盛の青空さん。おにぎりを四つ、ペロリと平らげると、蜂谷さんを伴い散歩がてらにパトロールに出掛けていった。
ひろお兄ちゃんと合流した鷲崎さん。本部の会合に出席するために一緒に東京に向かった。
「俺はオンラインで参加する。問題が山積だからな。千里も頭が痛い」
彼が深いため息をついた。本部の機密情報を誉さんが不正アクセスで持ち出し、それをネタに石山がお姉ちゃんたち幹部を脅してきたみたいだった。
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