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番外編悔やんでも悔やみきれないこと

「鞠家の誕生日が近いから何か贈り物でも買うのだろう。そういえば橘の誕生日にサプライズで七月生まれのお誕生日会をするから絶対に言わないでよと一太が話していたな。未知もうっかり口を滑らせないように気を付けてくれよ」 「うん、分かった。どうしたの遥琉さん?」 穴が空くくらいじっと見つめられ恥ずかしくて顔がぽっと赤くなった。 「八月生まれ誰かいたっけ?」 「八月八日は青空が尊に出会った日みたいだ。青空は自分の誕生日を知らない。だから尊と初めて会った日を自分の記念日にした」 「青空さんもおめでとうだね」 「あぁ。子どもたちも張り切って準備をしている。俺ら大人たちは口出しせずあたたかく見守ってやろう」 「うん。分かった。あのね遥琉さん、地竜さんが橘さんに誕生日プレゼントを送ったみたいなの。明日届くって。今回はまともだって」 「本当にまともか?地竜の言うまともはあてにならないからな。プレゼントを開けるのは子どもたちが寝静まってからにしろと言っておくか。ん?」 彼が何かに気付き顔を上げると太惺と心望が顔を半分だして目をうるうると潤ませてこっちを覗いていた。 「二人のをもらった訳じゃないから泣かなくていい。亜優はすぐに元気になる。だから二人ともお利口さんにして待ってような」 彼が手を伸ばし二人の頭をぽんぽんと撫でると、ようやくにこにこと笑ってくれた。 「紗智、那和、二人とも用意が出来たのか。じゃあ行こうか。未知、留守番を頼む。たいくんとここちゃんパパ行ってくるな」 てっきりギャン泣きして後追いするかと思ったけど、彼もそう思っていたみたいだけど、太惺と心望は亜優さんが寝ている布団に移動するとごろんと横になった。添い寝しているつもりなのかな。布団をとんとんと優しく撫でていい子いい子していた。

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