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番外編孝行息子たち

彼の背中が寂しそうだった。それに気付いた孝行息子たちが、 「バーバには俺たちがいるでしょ?」 「そうだよ。元気だして」 彼の腕に自分たちの腕をさりげなく絡めた。 「なんかこれアベックみたい」 「その言い方古いよ」 「そうかな」 紗智さんと那和さんが彼をぐいぐいと引っ張っていった。 「俺の亜優知らない?」 空耳かとも思ったけど、空耳でも聞き間違えでもなかった。 「どーした?そんなに驚くか普通」 「だって玲士さんが来るって一言も聞いてなかったから、その……」 「亜優に会いたいのに俺だけ置いてきぼりなんて絶対にやだからな。もしかしてそこにいるの亜優なのか?教えてくれてありがとう」 布団を捲ろうとした玲士さんに、 「亜優さん具合が悪くて寝ています」 「だったらなおさら看病が必要だろ?子どもたち、俺も混ぜてくれ」 玲士さんが子どもたちの隣に座った。 亜優さん、目が覚めたら間違いなく驚くだろうな。伴侶候補の玲士さんがいるんだもの。 「布団をくるくると体に巻き付けて。簀巻きみたいで可愛いな」 玲士さんが亜優さんの髪をそっと撫でた。

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