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番外編新たな波乱の予感
「どーもすっ、あれ、玲士さんは?」
金髪のスキンヘッドに耳にみっつ、鼻にいっこピアスをつけた長身の男性が立っていたから面食らってしまって声が出なかった。
「あ、あの……コウジさんですか?」
「違いますよ。オレ、コウジ兄貴の弟分っす。菱沼組の美人な姐さんに挨拶しに来ました。どうもよろしく。ヨシです」
左手を出され、手を出そうとしたら、
「よろしくヨシ。青空だ。俺の大事な姐さんに気安く触らないでくれるかな」
青空さんが僕の代わりに握手をしてくれた。
「なかなか力があるな」
「そういうお前もな」
「日本語変だな」
「そういうお前だって変だろ?」
ガンを飛ばし互いに一歩も譲らず牽制しあう二人。
「ヨシユキ、青空から離れろ。お前が束になっても青空には敵わない」
「コウジ先輩はこの髑髏野郎と知り合いなんですか?」
「知り合いじゃないが、青空はオヤジが認めた男で、未知の弾よけだ」
「マジっすか」
ヨシと呼ばれた男性が驚いたような声をあげた。
「遼成さんがなぜに俺を認める?姐さんだけでいいのに」
「まぁ、そう言うな。素直に喜んでくれ」
「喜べないな」
青空さんがすっと手を離した。
「腕相撲をしよう」
「は?まだやるのか?」
「当たり前だ」
負けず嫌いなのかな。ヨシユキさんが腕まくりをした。
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