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番外編人を引き寄せる不思議なちから

「それがもし事実なら義夫が俺を恨むのも当然といえば当然だな」 「度会さんは悪くない。生きるためなら人間なんだってする。青空がそうだったように」 「義夫とハツがが頻繁に海外旅行に行っていたのはもしかして娘に会うためじゃなかったのか?」 「それが本当ならなぜ義夫とハツは娘が見付かったとサツに言わなかった?」 「考えられるのは娘が犯罪に手を染めていて、親として今度こそ娘を守ろうとしたんじゃないか。義夫自身も何らかの犯罪に手を染めていて、娘の犯罪に手を貸すしかなかった」 「なるほど」 「しかしまぁ、なかなかの別嬪さんだな。兄がもしこの女に夢中になっていたとしたら、兄の最期を知っているかも知れないな。甥が生きているか、死んでいるのか、シェドや紫竜は一体何者か、女に直接聞きたいが難しいな」 度会さんがじっと写真を見つめた。 「あれ?」 「どうしました?」 「いやな、どっかで見たことがある女がいるんだ。昔俺が逮捕した犯人の関係者か、いや、違うな」 「違うなら私に黙ってお付き合いされていた方ではないですか?あら、まぁ、ずいぶんと綺麗な方ばかりいらっしゃいますね。どなたですか?あなたのお相手のかたは。怒らないので私に教えてください」 「む、紫!」 いつの間にか度会さんの背後に紫さんが真顔で立っていて、写真を覗き込んでいたから飛び上がるくらい驚いていた。

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