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番外編本部からの緊急召集
「急を要する緊急事態だった。ということだろ。オヤジが留守中は俺が責任を持って姐さんを守ります」
「鞠家、寝癖がすごいことになっているぞ。髪を直してきたほうがいいんじゃないのか?」
「髪?」
蜂谷さんに言われ鞠家さんが髪に触れた。ぴょんとあちこち跳ねて大変なことになっていた。
「ほとんど一睡もせず朝方まで組事務所にいたんだろ?少しは寝ろ。紗智に心配を掛けさせるな」
蜂谷さんに言われて、紗智さんが物陰からそっとこっちを覗いていることにようやく気付いた鞠家さん。
「一緒に寝て来たらどうだ?子どもたちが走り回っているから、賑やかで寝れないかもしれないが、紗智の添い寝つきで横になるだけでも違うだろ?」
「あ、でも……」
「度会さんも柚原も根岸さんもいる。なるようにしかならない。それともあれか?紗智とは一緒に寝たくないと」
「そ、そんなわけ、な、ないだろ。なに言ったんだおめさんは」
痛いところをつかれた鞠家さん。かなり動揺していたのか、無意識のうちにぽろっと福島訛りが出た。
「紗智、寝よう」
鞠家さんが紗智さんの前に移動し手を差し出すと、嬉しそうに大きく頷いて腕にしがみついた。
「甲崎は、昨夜来日した男が間違いなくここに来ると見ている。目的は組織を裏切った覃と宋と青空の抹殺だ。覃と宋を始末すれば地竜に致命的なダメージを与えらることが出きるからな。青空は組織の裏の顔を知りすぎた。あともう二人いる」
蜂谷さんがそこで言葉を止めた。
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