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番外編 クレイジーなお祖父ちゃんとお義父さんたち

ークレイジーなじいちゃん達、岳温泉に現れる。刃物男三人組から人質にされた女児を助け出す。そんなタイトルでSNSに動画が公開されていて、顔が分からないようにモザイク加工がされていて、まさかね、父さんな訳ないよね。裕貴さんとそんな会話はしていたんだ。でもそれを見た優真がこれじいじだよって騒いで。半信半疑で動画をよく見たら背格好といい後ろ姿といい父さんと茨木さんに間違いなかった。そのうち千里や光希や七海からも電話が掛かってきてさっきまで大変だったんだ。手首に怪我をしたって書いてあったから。兄さん、父さんは?ー 「子どもたちと遊んでいる。俺ら家族に余計な心配を掛けまいと親父なりに考えたんだろう。茨木さんと惣一郎さんも一緒だ」 ー相変わらず三人一緒にいるんだ。本当に仲良しだよねー 「短気で三分と待てなかった親父が、茨木さんたちと暮らすうちすっかり丸くなった。そういえば裕貴は?」 ー千夏さんが千里に面会を求めたんだ。昇竜会の庇護を受けたいって自分から言い出したー 「裏がありそうだな。小夏は?」 ーかなりの問題児らしくみな手を焼いているー 「茨木さん、思い出したことって何ですか?」 彼が聞くと、 「それはな」 ぐるるる~~とお祖父ちゃんのお腹が派手に鳴った。 「朝からどうも腹の調子がおかしくてな。朝も昼も食べなかったからどうりで腹が鳴るわけだ」 「お祖父ちゃんお粥でも作りますか?」 「未知に手間を掛けさせるわけにはいかない」 「全然手間でもなんでもないです」 台所に向かおうとしたら、 「たまにしか会えないんだ。未知はじいちゃんの側にいてやれ。俺が作る」 覃さんに止められた。

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