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番外編 クレイジーなお祖父ちゃんとお義父さんたち

「おぃ、おぃ、大丈夫か?料理なんてほとんどしたことがないだろ?」 地竜さんが心配そうに声を掛けると、 「毒でも入れるとでも思ったか?ジョーが風邪をひいたとき看病するのに粥の一つでも作れないのでは話しにならないから、橘に作り方を教えてもらうことにしたんだ。俺も料理が出来て、看病が出来る男になり、いつかジョーに振り向いてもらう男になるんだ。ボス、見ててくれよ。頑張ってくる」 覃さんが鼻唄を口ずさみながら台所にるんるん気分で向かっていった。 そんな覃さんにみんな呆気にとられ、ぽかーんとしていた。覃さんって相変わらず面白い人だ。 「女性は二十代半ば。こころやすらぎの信者でマインドコントロールの状態にあった。監禁はされていない。あくまで修行の一環だと主張していた。俺が見る訳にはいかないから遼成の母親であるまなさんに頼んで傷の具合を見てもらったら下腹部のあたりが赤く盛り上がっていてかなり痒がっていた。本人はなんでもないと病院に行くことを断固として拒否したが、何かあってからでは遅いと説得して病院を受診させたら帝王切開の傷あとだと判明した。女性は体の中にたまった悪いヨゴレを浄化出来るという神の水を教祖に勧められるまま飲んだあと記憶がぷっつりなくなり気付いたら幹部の男性の家にいたそうだ。その後、男性宅の一室に監禁され、男性から特別な修行を受けるようになった」

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