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番外編クレイジーなお祖父ちゃんとお義父さんたち
「何が特別な修行だ。レイプドラッグや、マインドコントロール状態で性的暴行するのはれっきとした犯罪だ。義夫も紫竜とシェドと同じ、善人ずらした中身はとんでもない悪党だったということか。茨木さん、産まれた子どもは?」
「神の子だから自分が育てると教祖の妻がどこかに連れていってしまった。抱っこすらさせてもらえなかったらしい」
「酷い話しだな」
「マインドコントロールが解けた女性はこころやすらぎから脱会し、連れ去られた子どもを取り戻そうと被害者救済にあたっていた弁護士に相談をしていたんだ。口封じのために殺されたようなものだ」
お祖父ちゃんが悔しさを滲ませた。
「化物が野放しなのは何故だ?」
「伊澤が言うには状況証拠だけで物的証拠がなく、逮捕できたとしても起訴することが難しい。当時サツに仲のいいお友達がいる、ソイツが揉み消しているとまことしやかに噂が流れていたそうだ」
「そんな昔から伊澤は刑事だったのか。俺が赤ん坊のときからか。スゲーな。なるほどな。また一つ勉強になったぞ」
覃さんがお祖父ちゃんの前に卵粥を置いた。
「やけっぱだ注意だ」
「鶏だしの香りがいい。美味しそうだ」
「先生がいいからな。おかわりもあるぞ」
「ありがとう覃」
スプーンを受けとると、ふぅふぅと息を吹き掛け冷ましながら熱々のお粥をゆっくりと口に運んだ。
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