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番外編もし赤い糸があるなら
「ウーも亜優もおいで~~!楽しいよ」
紗智さんがぶんぶんと手を振ると二人が玄関からおりてきた。
「優璃と紗智は枝豆を茹でてくれ」
「あとはお願いします」
「任せろ」
興味津々の様子で亜優さんが一太の隣に、ウーさんが奏音くんの隣に腰を下ろした。
「枝豆っていうんだよ、これ。こうやって、右手で枝を持って、左手で実を引っ張るの」
一太と奏音くんに身振り手振り教えてもらいながら、柚原さんと鞠家さんに通訳してもらいながら二人は青い虫やゲジゲジ虫にびびることなく笑顔で手伝ってくれた。
なんとも微笑ましい光景に庭掃除をしていた若い衆も思わず手を止めて眺めていた。そしたらごほんごほんとわざとらしい咳払いが聞こえてきて、
「坊ちゃんたちがカシラに手伝っているのにお前らぼおっと突っ立っているんじゃねぇよ。言われる前に手伝え」
ヤスさんの鋭い声が飛んできた。
「す、すみません」
若い衆が一太たちのそばに一斉に駆けてきてみんなで手分けして枝を片づけてくれたりしてくれたからあっという間に終わった。
「みんなありがとう」
「みんなのおかげで早く終われたよ」
鞠家さんが声を掛ける前に一太と奏音くんが若い衆たちに労う言葉を掛けていた。
「カシラ、坊ちゃんたちがいれば安泰です」
「そうだな」
ヤスさんに言われ、鞠家さんも柚原さんも嬉しそうに笑んだ。
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