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番外編未来をうち鳴らす鐘
「みんなそれぞれ忙しそうだから、ハルちゃん俺とママと一緒にお昼を食べようか?」
久弥さんのことが心配で枕元にちょこんと座り大丈夫?と声掛けしていた遥香に頃合いを見て地竜さんが声を掛けた。
「うん。あのね、よんでほしいほんあるの」
「そうか、分かった。じゃあ、お昼を食べたら読んでやる」
にこっと微笑んで、遥香の頭をぽんぽんと撫でる地竜さん。仲良く手を繋いで居間へと向かった。
「未知も行くぞ」
「待って下さい」
ぼおっとしていたら置いてかれた。急いで二人のあとを追い掛けた。
居間では柚原さんが何事もなかったようにエプロン姿で太惺と心望にご飯を食べさせてくれていた。寝起き姿の那和さんが欠伸をしながらカフェオレを飲んでいた。
橘さんは陽葵を抱っこし三者三様の四人を笑顔で眺めていた。
「鞠家さんとの話しは終わりましたか?」
「はい。紗智さんにバトンタッチしてきました」
「そうですか。それは良かったです。本当は心さんや光希さんと話しがしたかっんじゃないですか?」
「まずは久弥さんが元気になるのが先です。僕はいつでも……というわけにはいかないけど、いつでも話せますから大丈夫です」
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