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番外編助っ人に現れたのは

ついさっきN総合病院に向かったはずの男性たちが電柱の影から姿を現した。 「与志之を一人で大陸に向かわせる気か?相変わらず冷たい男だな。さんざんいいように利用しておいて、用済みとなればポイっと捨てるんだからな。お前みたいなあわれな男が増える一方だ」 芫さんは起爆装置から手を離そうとはしない。 長年苦楽ともにしてきた覃さんには分かっていたのかもしれない。芫さんは最初から起爆装置を作動させる気がないことを。酒とクスリでおかしくなってしまった自分なんて生きている価値なんてない。殺してくれ。覃の手にかかって死ねるなら本望だと。 「なぁ、芫」 なんだ、いちいち五月蝿い男だな」 「生きて弓削に会いたくないのかって、そう思っただけだ。なんでもない。独り言だ。思い出した。弓削は予約済みだった。お前のものには一生ならないんだった。忘れてくれ」 芫さんは観念したのか、膝から崩れるようにその場にへたり込んだ。 その頃N総合病院では、 「死にたくなかったらどけ!」 「そだ、おっかねぇもの、女とややこさ向けるもんじゃねぇ。どけるのはおめさんのほうだ。ややこはまだ首も座ってねぇんだぞ」 病院に駆け付けた彼と地竜さんに正体を見破られ診察室から逃げ出した紫竜さんは、たまたま偶然1ヶ月検診で病院にいて、ワイヤレスイヤホンをし携帯電話を操作していて、逃げてくださいと呼び掛けるアナウンスに気付かず逃げ遅れた若い女性と赤ちゃんに銃を向け人質にとった。

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