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番外編 守りたい命

「あのねヤスさん」 さっきあったことを二人に話そうとしたら、 「ただいまなのだ」 がらっと勢いよく玄関のドアが開いて、東京にいるはずの覃さんが現れたものだからヤスさんも佐治さんもかなり驚いていた。 「未知」しーと人差し指を唇の前に立てる覃さん。 ハッとして慌てて言葉を飲み込んだ。 そうだった。ヤスさんには内緒だったんだ。覃さんとの約束をすっかり忘れていた。 「なんだ?内緒話か?」 「なんでもない。気にするな」 「俺らだけのけ者扱いか?」 「二人とも相変わらずいい尻をしてるな。触らせろ」 「覃、ふざけていないでちゃんと質問に答えろ」 「ちゃんと答えているだろ」 ヤスさんと佐治さんのお尻をむんずと掴むと、交互にやわやわと揉んだ。 「触ってくれと言わんばかりに俺に尻を向けるとはな。無防備にもほどがある。予想した通りだ。う~~ん、なかなかいい揉み心地だ」 不意打ちを食らったヤスさんと佐治さん。呆気に取られていた。 ご近所さんが騒ぎに気付き、死神のメンバーたちが芫さんを急いでどこかへ連行していった。さまに神業。あっという間の出来事だった。 「ヤスは弓削にホの字なんだろ?なら、芫のことはヤスに黙って欲しい。弓削をあんな風にした芫をぼこぼこに半殺しにしたいヤスの気持ちも分かるが、芫はラリっている。まともな状態ではない」 覃さんにそう言われ、ヤスさんにはまだ内緒と約束をしたのだ。

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