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番外編賑やかなひととき

「国井もチカも仕事のこと、プライベートのこと、自分たちの将来のこと、いろいろと悩みが尽きないようだ。チカにとって信孝は大人になっても頼れる近所のお兄ちゃんだからな。相談しやすいんだろう」 布団に横になるとすぐに眠くなってきた。礼さんのこと聞かなきゃ、頭では分かっているけど猛烈に襲ってくる睡魔にはどうしても勝てなかった。 「人生は朝露のごとしだ。あとで後悔しないように、真面目にコツコツと今を精一杯生きればいいんだよ」 遥琉さんが誰かと話をしていた。 「あんまりじろじろ見るな。未知が起きるだろう」 「だって未知もひまちゃんも寝顔が可愛いんだもの。ひまちゃん見ないうちにまた顔が変わったんじゃない?ママに似て美人さんになるわよきっと」 チカちゃんの声が聞こえてきた。 「地竜なんで真ん中で寝てんだ。もうちょい端に寄れ」 「うるさいな。寝ていたんだから起こさないでくれよ」 もしかして地竜さんと国井さんもいるの?寝たふりをするのがちょっと苦手で、目をそっと開けると、 「あらやだ、起きちゃった?」 僕の顔を覗き込むチカちゃんと目があってしまった。 「ゴメンね未知。五月蝿かったよね。このメンバーで会うのがすごく久し振りで、修学旅行の夜みたいに恋バナしたり雑談したりわちゃわちゃしていたら眠気が一気に飛んでいって、眠れなくなっちゃったの」 「五月蝿くないです。賑やかなほうが僕もいいですから」 ちらっと横を見ると陽葵が両手を万歳しすやすやと穏やかな寝息をたててねんねしていた。あ、そうだ。爪。指先を見ると爪切り用のハサミで綺麗に切り揃えられていた。 「遥琉さんありがとう」 「ミトンを付けるのを忘れたがな。さっき寝たばかりだしまだまだ起きないからゆっくり寝たらいい」 「うん、分かった」 目を閉じとあたたかくて大きな手が髪を優しく撫でてくれた。安心出来る心地良さ。気持ちがいい。すぐに夢見心地になりものの数分で寝落ちしてしまった。

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