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番外編どっちが子どもなんだかわからないね
「苦労するのが目に見えていますからね。あなたに娘を嫁にくれるつもりはこれっぽっちもなかったんですよ」
「どうせ負けるんだ。その辺で止めといたほうがいいんじゃないのか?どう頑張っても口では敵わないんだろ?まずは子どもたちにご飯をたべさせないと」
口喧嘩をはじめた二人。見るに見かねた地竜さんが彼の袖を引っ張り畳の上に座らせた。
「イチャイチャしても構いませんが子どもたちの前と、ご飯中は避けてください」
「じゃあそれ以外ならいいんだな?朝から未知を襲っても。よっしゃー」
小さくガッツポーズをする彼に、
「遥琉!ふざけるのもいい加減にしてください!」
本日二度目の雷が落ちた。
「パパには一太とハルちゃんがいるでしょ?だからそんなにへこまないで。ご飯、一緒にたべよう。冷めちゃったからチンしてきたよ」
ご飯がてんこ盛りにされた茶碗を彼に差し出す一太。
「ありがとう一太」
嬉しそうに受け取るとさっそく一口頬張った。
「そういえば森下は?」
「根岸にずいぶんとまぁ可愛がってもらったみたいだ。自分が何者か、最後の最後まで頑なに口を割ろうとはしなかった」
「なかなかの頑固者だな」
「子どもたちを人質にされれば公安の言うことを聞くしかないんだろ?ある意味かわいそうな男なのかもしれないな、森下という男は」
「珍しいこともあるんだな。お前が他人に同情するなんて」
「同情はしていない」
地竜さんがご飯を頬張った。
「得体の知れないオーラを卯月も感じたはずだ。森下というあの男が一体何者なのか調べる必要がある」
地竜さんが淡々と言葉を紡いだ。
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