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番外編どっちが子どもなんだかわからないね
「調べる必要があるのはもう一人いる」
「吉柳会の組長だろ?」
「あぁ、そうだ」
お互い考えていることは一緒だった。
「やたらと鼻がきく覃は犯罪の旨そうな匂いがすると言って仙台に向かった。宋は潜入先の会社でなかなか面白い情報を手に入れたと話していた。研修でたまたま仙台にいたらしい」
「今いるのは照明の会社だっけ?」
「本社は東京にある。九鬼の息のかかった男が社長をしている。シェドのダンベイではと専らの噂だ」
「なるほどな」
あっという間にご飯を平らげると太惺と心望が残した牛乳プリンにちらっと目を向けた。
「ちっとばっか残して。勿体ないお化けが出るぞ」
ぶつぶつそんなことを言いながら全部綺麗に食べてくれた。
「玲士、飯、まだだろ?」
え?玲士さん?あれ確か鞠家さんと組事務所に行ったはずじゃ……。野暮用があるとかで。どきっとして後ろを振り向くと本当に玲士さんが立っていたから心臓が止まるんじゃないかそのくらい驚いた。
「驚かせるつもりはなかったんです。すみません。菱沼金融で森下さんの顔を見て一つ思い出したことがあって。それで戻ってきたんです」
よほど急いで帰ってきたみたいで顔が汗でびっしょりに濡れていた。
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