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番外編どっちが子どもなんだかわからないね

「言っておくけど焼きもちなんてこれっぽっちも妬いてないからね。未知と一緒に寝たかっただけだからね」 ぷいとそっぽを向くと信孝さんに背中を見せて布団に潜り込んだ。 「卯月さんとラブラブなのは今にはじまった訳じゃないもの。離れていた時間が長かったから、これからは卯月さんの側にいて、支えたい。信孝さんのその気持ちが痛いくらいよく分かるから僕は二足の草鞋を履くことに反対しなかった。それにこうして未知に出会えたのも卯月さんのお陰だし」 ナオさんが僕の体にぎっとしがみついてきた。 「僕も信孝さんに負けないように未知とラブラブするから。じゃあ、おやすみ」 ナオさんの声は嬉しそうに弾んでいた。 「ひまちゃんが起きる前にすこしでも寝ないと。体がもたないよ」 ナオさんが布団をかけ直してくれた。 縁側からぼそぼそと話す地竜さんと蜂谷さんの声が聞こえてきた。強い風にあおられ火の勢いは増すばかり。近くにある資材置場に延焼し、いまだに鎮火に至っていない。そんな話しをしていた。 「ひゃこいあんよだな。しょうがねぇな。温めてやるからこっちさ来い」 彼の声がしてふと目が覚めた。 「ほら言わんこっちゃない。未知を起こすなってあれほど言ったのに。未知、気にせず寝てていいぞ」 目を擦りながら彼が寝ている布団を見ると、地竜さんが隣に横になっていた。

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