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番外編どっちが子どもなんだかわからないね

「甘いもの好きの若いのがおやつを待っているんだ。柚原帰るぞ。優先生も患者が待っているんだ。こんなところで道草を食ってないで、早く行かないと。呼び出しの電話が来るぞ」 両手に抱えていた紙袋のひとつを持つ柚原さんに、もうひとつを地竜さんに渡す彼。 「卯月、さっき言ったことを一回言ってほしい」 「は?言わね」 「そう言わず。俺と卯月の仲だろ?なぁ、頼むよ」 「暑苦しいから離れろ」 「さっきみたいに名前を呼んでくれたら離れるよ」 彼からはじめて優先生と呼ばれたのがよっぽど嬉しかったのか、彼の腕にぎゅっと抱きつく地竜さん。 「もしここに信孝がいたら血の雨が降るな」 これには柚原さんも苦笑いを浮かべるしかなかった 「なぁ、柚原、気付いたか?」 「森下が持っていたナイフだろ?やっぱりオヤジはすげぇな。一瞬見ただけなのに覚えているなんて」 「たまたま目に入っただけだ。ずいぶんとまぁ変わったナイフを持っていたな」 「クジラの形をしたナイフだろ?俺も気付いていたぞ」 地竜さんが左手を挙げた。 「あのな、地竜……やっぱりいい」 一太みたいに彼に甘える地竜さん。言っても無駄。ぬかに釘。柚原さんがはぁ~っとため息をついた。 「森下はどこまで知っているんだ?そう簡単にはあきらめないだろうから念のため若いのを一人張り付かせておくか。柚原、玲士を呼べ」

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