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番外編 サクラ

「スカルは死んだはずだ。まさか生きていたとは……」 まるで幽霊でも見ているかのように驚く男性。 「お前が子どもを餌に森下をいいように利用しているように、スカルもまた愛する人を餌に九鬼と李にいいように利用された」 「だからといって人を殺していい理由にはならない」 「息子が産まれたと風の便りで聞いた。お前の息子がもしテロリストに拉致され異国に連れ去られたとする。数年後成長した息子と再会したとき、息子が冷酷無比な殺人鬼になっていたら?親の顔も、日本語もなにもかも忘れていたら?お前ならどうする?」 「拉致されるほうが悪いんだろう。連れ去られないように親がちゃんと子どもを見てないから、目を離した隙に犯罪に巻き込まれるんだろうが。違うか?それに育ちが悪いからだろ?人殺しと一緒にしてもらっては困る」 横柄な態度を取る男性。青空さんをわざと煽り、怒らせて自分を殴らせ、公務執行妨害で現行犯逮捕する魂胆だということに鞠家さんも青空さんもはじめから気付いていた。 男性はポケットから素早く拳銃を取り出すとそれを躊躇なく青空さんと鞠家さんに向けた。 「めっ!」保育園に登園したはずの幸ちゃんがなぜか戻って来たから鞠家さんも青空さんもかなり焦った。巻き込むわけにはいかない。幸ちゃんを守らないと。 「未知さん」 飛び出そうとしたら橘さんに腕を掴まれ引き戻された。

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