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番外編サクラ

「公安だからなにをしても許される訳じゃねぇぞ」 譲治さんに銃を向ける男性の姿がリアルタイムでSNSにアップされ大変なことになっていた。 誰もいないはずの居間からカチャカチャしたタイピング音が聞こえてきてどきっとした。誰かいるの?どきどきしながらそっと戸を開けると吉村さんがいたから飛び上がるくらい驚いた。 「驚かせてすいません。卯月さんにSNSのパトロールを頼まれたので」 「そうなんですね。挨拶が遅れてすみません。お茶も出さないですみません。急いでお持ちしますね」 「未知さん気を遣わなくて大丈夫ですよ。子どもたちに見付かる前に終わらせる予定なので」 「吉村さん変なことを聞いてすみません。SNSのパトロールって何ですか?」 「SNSやコミュニティサイトの監視です。いわれのない誹謗中傷をはじめとする不適切な内容がないか、個人情報が漏洩していないか、それらをAIを活用してパトロールしているんです」 「吉村さんって何でも出来るからすごいですね」 「そうでもないですよ」 ぷぷっと吉村さんが笑い出した。 「未知さん、髪にご飯粒がついてますよ」 「え?嘘。どこにですか?」 手で髪をあちこち触っていると、吉村さんがそこではないです。そう言いながら髪に手を伸ばしご飯粒をとってくれた。 「弁護士がヤクザの片棒を担いで問題にならないのか?」 根岸さんが居間に入ってきて、吉村さんの前にお茶のペットボトルを置いた。

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