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番外編命知らずの度胸と根性

ー昨日も今朝も電話で喋りました。もう忘れたの?ー 「悪いな。最近どうも物忘れが激しくてな」 首筋に唇をそっと押し当てられ、チュッと軽く吸われた。 「や、あ……」思わず声が出そうになり慌てて口を手で押さえた。 ーマイ、キュート シスター!ー その直後ひときわ甲高い声が携帯から聞こえてきた。 ー遥琉お兄ちゃんも久し振りね。駄目よ、アタシの可愛い妹に悪さをしちゃー 「あのな千里、俺らはな」 ーなに、なに?電話の声が遠くて聞こえないんだけどー 「聞こえてるだろ?惚けるな。こっちは取り込み中なんだ」 ー惚けてないもん。ふざけてもいないもんー 「用がないなら切るぞ」 ー切ったら遥琉おにいちゃんのこと嫌いになるからねー 「あのな千里……」 やれやれとため息をつく彼。頭がガンガンするから普通に話してくれとボヤキながら。 ー急遽幹部たちを召集して今後のことを話し合ったの。何回電話を掛けても全然出てくんないんだもん。千里泣くからねー 「電話に出なかったことは謝る。用件はなんだ?」 ー大山に苦情を言う前に連絡が来たわ。サツはフェイク動画だとして火消しに躍起になっているみたいだけど批判が殺到してるわ。子どもと一般人に銃を向けるなどもってのほかだもの。でね、遥琉お兄ちゃんー お姉ちゃんの声のトーンが下がった。

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