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番外編 橘さん、ナイスアドバイス

もしかしたら地竜さんから連絡が来ているかもしれない。携帯を確認していたら、未知、ぶっきらぼうな声で名前を呼ばれてギクッとした。 「たまには焼きもちを妬いてもいいか?」 ぐいぐいと彼の顔が近付いてきて気付いたときにはおでこにキスをされていた。 「地竜には焼きもちを妬かない。いちいち焼きもちを妬いても妬ききれないからな。でもな」 そこで言葉を止めるとしゅんとした悲しそうな眼差しを向けられた。 「ごめんなさい」 「頭のなかガキだって自分でも分かってるし、焼きもちばかり妬いてみっともないのは分かってんだ。こんな姿、本当は未知以外には見せたくない」 彼の大きな手が頬にそっと触れてきた。 「今度の土曜日紫さんとフェイシャルエステに行ってこい。オ―ナ―は紫さんの知り合いだから心配するな。子どもたちのことは任せておけ。たまには紫さんとゆっくりして来たらいい」 「あ、でも……」 「気にするな。自分磨きをしてこい。心と千里と光希に口酸っぱく言われいてたんだが、出掛けられるそんな状況ではなかったからな。言うのが遅くなって悪いな」 「ううん、そんなことないよ」 首を横に振った。さりげない気遣いが涙が出るくらい嬉しかった。ありがとう遥琉さん。彼も嬉しそうに微笑むと頬っぺに軽くキスをしてくれた。

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