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番外編スペシャルサプライズ
「遼は柚に電話を掛けて恐い思いをしたんだ。子どもたちに会ってきてくれって、ほんの少しでいいから側にいてくれって頼んだけど、うんともすんとも言わなくて一方的に電話が切れた。すぐに掛け直したら、なんで私が行かなきゃならないの?こんなときばかり。母親、母親って馬鹿の一つ覚えでもあるまいし、ウザイ。それに子どもたちは私でなく橘を選んだんだもの。橘に任せたらいいでしょ。そう捲し立ててぶちって切れた。そのあと何回か掛けたけど結局繋がらなかった」
光希さんは何か言いたげだった。
「柚が誰と付き合おうが俺らが口を挟むことではない。柚は母親である前に一人の女性だ。恋愛も自由だ。いい年した大人なんだ、ほっとけ。あとで泣きをみるのは柚だ」
「でも……」
「奏音が待ってるぞ。早く隣に寝てやれ」
「まだ夜泣きは続いている?」
「あぁ、それとは別に布団が濡れて冷たくて目が覚めることもしょっちゅうだ」
「遥琉と橘と柚原には感謝だね。奏音を安心して任せられる。未知もありがとう」
「僕はなにもしていません」
慌てて首を横に振った。
「えぇ~~!なんで!」
「みんな起きて!寝てる場合じゃないよ」
寝起きとは思えないくらい元気な一太と奏音くんの声が家中に響いていた。
「今日も朝からずいぶんとまぁ賑やかだな」
「そうですね」
縁側に並んで座りあつあつのお茶をふぅふぅと冷ましながらゆっくりと口に運ぶ彼と度会さん。
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