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番外編予期せぬ接点

「起きててもいいが薄着でいるなよ。何か羽織っていろよ。あと……そうだな……」 「遥琉さんのほうこそ心配性なんだから。僕、子どもじゃないよ」 思わずププッと笑うと、 「参ったな」 頭を掻きながら、 「やっぱり俺ら似た者夫婦だな」 彼もつられて笑い出した。 「未知ちょっといいか?くすぐったくても我慢な」 「え?何?」 首筋に彼の手がそっと触れてきて。指で髪を弄びながら、顔がぐいぐいと近付いてきた。 「ち、ちょっと遥琉さん」 顔が近い。どうしよう、ドキドキする。 心臓の音、ヤバいことになってる。 遥琉さんに聞かれていないかな?大丈夫かな? チュッと軽く遥琉さんの唇が首筋に押し当てられた。 「やっぱりこのくらいでは付かないよな。覃が譲治の首筋にうっすらだけどキスマークがあるのを見つけて焼きもちを妬いて暴走する寸前だったんだ。いつの間に付けたのか、油断も隙もない男だ」 「キスマークを付けたなんて全然気付かなかった。譲治さんもなにも言わなかったし」 「声をあげたくても出来なかったと思うよ。客人に対し失礼な態度をとるな、挨拶はしっかりしろ、譲治は変なところが真面目だから、壱東の言い付けをちゃんと守ったんだろうよ」 「嫌なことをされたら嫌だって言える勇気、なかなか出ないもの」 「だからこそ俺らがサポートしてやらないとな。毎朝発声練習でもやらせるか。いざというときに助けてって言えるように」 ふたたび彼の唇が首筋におりてきて。今度は痕が残るくらい強く吸われた。 あまりにも刺激が強すぎて眠気が一瞬でどこかに吹き飛んでいってしまった。

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