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番外編予期せぬ接点
「墓場まで持って行けばバレやしない。俺の勝な。能無しの昼行灯」
「覃、、ヤス、ソイツは死ぬ気だ」
「芫みたく歯に青酸カリか」
ヤスさんと佐治さんがふたりがかりで大山さんを取り押さえると、
「ヤス、佐治、なかなかやるな」
首にかけていたタオルを取ると、大山さんの口のなかに素早くそれを突っ込んだ。
血走った目で、うめき声をあげながら、手足をバタつかせ柚原さんたちを睨み付ける大山さん。
「なかなかいい面構えだな」
覃さんが大山さんの前にしゃがみこんだ。
手の甲で顎のラインをそろりと撫でて、頤を指先でクイとあげた。
「死ぬのはまだ早い。人生、いろいろと楽しまなきゃな。なぁ、大山の偽者。さっきからずっと思っていたんだが、なかなかいい肉付きの尻をしているな。俺は尻の形が大山とはだいぶ違うからすぐに偽者だと分かったぞ」
覃さんが得意気にニヤリと笑んだ。
「覃、浮気は駄目だぞ。もし譲治を泣かせてみろ。出入り禁止になるぞ」
「あくまで挨拶だ。浮気じゃない」
「あのな、覃」
「まぁ、まぁ、そう固いことを言うな。いいか、柚原、俺の理想とする尻が目の前にあるとする。肉付きといい、形といい……」
「覃の尻談義がまたはじまったな」
ヤスさんがやれやれとため息をついた。
大山さんはポカーンとして呆気にとられていた。
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