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番外編予期せぬ接点

「奏音、学校があるから寝ちゃ駄目だよ」 コアラみたく光希さんにぎゅっと抱き付いていた奏音くん。絶対に安心できる心地いいぬくもりに包まれ、次第にうとうとし始めた。寝まいと頑張っていたけど、眠気には勝てず寝てしまった。 最初はなんとか起こそうとしていた光希さんだったけど、幸せいっぱいのあどけない寝顔を眺めているうち、 「あと一時間、七時に起こすからそれまで寝てていいよ」 起こすことを諦めた。 「ねぇ奏音、一日も早く一緒に暮らしたいね。遼成さんも龍成さんも奏音と一緒に暮らす日を待ちわびているよ。慣れるまで大変かもしれないけど、もう絶対に一人にしないから」 髪を撫でながら優しく話し掛けた。 なるべく二人の邪魔をしないように、紗智さんと那和さんと三人で別の部屋に移動した。 戸を開けて廊下に出たらコウジさんが正座して座っていたからビックリした。気配すら感じなかった。 「姐さんと坊っちゃんをお守りするのが俺の役目ですから」 コウジさんは背筋をぴんと伸ばし、キリリと表情を引き締めた。 「あの、コウジさん、車田さんのことですが……」 コウジさんにどうしても聞きたかったことがあった。でも聞いたら悪いかなと思い、どうしたらいいものか悩んでいたけど、勇気を出して思い切って声を掛けてみた。

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