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番外編予期せぬ接点

「お二人はとても仲がいいですね」 「千ちゃんファン同士仲良くせねば、いざという時に役に立たないだろ」 「ここだけの話し、表向きは追う者と追われる者、監視する側とされる側だ。バレたらすべてを失うことになるが俺はそれでも構わない。千ちゃんと覃、大切な友人を失うことのほうが辛すぎる」 大山さんが複雑な心境を吐露した。 「宋にまで心配を掛けるとはな。俺も終わったな」 短くため息をつく覃さん。 「俺は仕事に戻るが、大丈夫なんだろうな」 「心配ない。積もる話しがある。大山のことは任せておけ」 「俺が心配しているのはな」 「わかってるよ、大山を襲わないかってだろ?大丈夫、心配無用だ。尻は好みだが、ジョーに勝る顔はなしだ」 「心配して損した気分だな」 「まぁ、そう言うな」 覃さんがクスリと笑って宋さんの肩をぽんと軽く叩いた。 「問題はむしろこれからだ。大山の偽者は最後の最後まで自分が誰か口を割らなかった」 覃さんが携帯に保存しておいた写真を宋さんに見せた。作戦に失敗した時自殺するように毒物が奥歯に仕込まれていた。 「この男に見覚えはないか?」 「見覚えがないかといきなり聞かれてもな。覃、少しは手加減をしろ。恐怖心を植え付けてトラウマにでもなったらどうするんだ」 「大丈夫、心配ない」 ニコニコと満面の笑みを浮かべ即答した覃さんに、 「どの口が言ってんだか」 返す言葉が見付からず宋さんがやれやれとため息をついた。

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