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番外編七夕
「今付き合っている彼氏が子どもが嫌いみたい。だから、一央さんに三人を引き取ってもらいたいというのが本音みたい。それを知った遼はあまりにも子どもたちがかわいそうだ。自分勝手だって怒っていた。まぁ、怒るのも無理がないんだけど」
「だからめぐみちゃんたちを私たちの養子に出来ないか、柚さんに提案したのよ」
紫さんが戻ってきた。
「手紙を一央さんに渡してきたいのでしょ?新幹線の時間がって話しをしていたから、今ならまだ間に合うわよ」
光希さんが椅子の上に置いてあったリュックサックから手紙を取り出すと、
「姐さん俺行きます」
コウジさんが気配もなくぬっと姿を現したものだからナオさんも茉弓さんも驚いた。
「兄がお世話になってます」
「お世話をされているのは俺のほうです。茉弓さんですよね?姐さんから名前は聞いています。あとでゆっくりと挨拶をさせてください」
ぺこりと頭を下げた。
「コウジ、先に手を出したほうが敗けだよ」
「分かってます」
光希さんの忠告に大きな声で返事をすると急いで向かった。
「手をあげなかったよね?」
「俺を信じてください」
コウジさんは笑ってやり過ごそうとしたけど、光希さんにはお見通しだった。
「笑ってましたよ。ニタニタと嬉しそうに。もっと叩いて、痛くしてと、両手を差し出して催促されました。どうかしてますよ。イカれてます」
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