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番外編盆踊り大会

「一太、遥香のことをお願いね」 「うん。任せて。さっきまであんなに元気に走り回っていたのに。たいくん大丈夫かな?」 「一太も太惺くらいのころ、よく熱を出していたんだよ」 「え?そうなの?ぜんぜん覚えてない」 一太が笑いながら頭を掻いた。 一太たちがお休みで家にいることが嬉しくてテンションが朝から高かった太惺。午前中鬼ごっこをしたりかくれんぼうをしたりと、家のなかを元気に走り回っていた。でもお昼ごはんに一切手をつけずなぜかぐすってばかりいたから、もしかして熱があるんじゃないかと思い、熱をはかったら三十八度を越えていたからびっくりした。 お兄ちゃんとお姉ちゃんたちと橘さんと一緒だからハルちゃん寂しくないよ。ママはたいくんの側にいてあげて。どういう訳か大事な行事ときに限ってなぜか熱を出す太惺たち。 はりきっておめかしして、光希さんに自分で選んだピンクの浴衣を着せてもらい、髪を可愛くしてもらったからか遥香はすごく機嫌がいい。お姫様みたいって鏡を見て大興奮だった。 「ママ、ここちゃんとひまちゃんはだいじょうぶなの?」 「う~~ん、どうだろ。二人ともちょっと熱っぽいような気がするの。これから熱が上がるかも知れない。あ、でも大丈夫だよ。斉木先生がいるから太惺たちのことは心配しないで盆踊りを楽しんできて。遥香、お兄ちゃんたちとお姉ちゃんたちの言うことをちゃんと聞いてね。何かあったら橘さんと紗智さんに言うんだよ」 「うん、わかった」 遥香と指切りげんまんをしてから見送った。

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