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番外編コウジさんの後輩

「一睡もしていないコウジを呼び出すのは酷だが 過足を呼んでもし万が一のことがあったら責任がとれない。過足のじいちゃんとばあちゃんに顔向けが出来ない」 蜂谷さんが携帯を上着の胸ポケットから取り出してコウジさんに連絡を入れようとした。そのときだった。 「ハチ、噂をすれば影だ。向こうから来てくれたぞ」 「過足がこんなところにいるわけがないだろ」 蜂谷さんが出入り口のほうを見ると、 「こんちはー」 よく通る過足さんの声がキンキンに冷えた店内に響いた。 「いつもどうも」 野菜が入った段ボールを両手で抱え、蜂谷さんたちがいるところにまっすぐ来る過足さん。 「誰かと思ったら蜂谷さんと青空さんでねぇか」 「過足、駐車場にいた連中知り合いじゃないのか?」 「知り合い?」 不思議そうに首をかしげる過足さん。 「だから、関東竜城会のメンバーだった男がいなかったかと聞いているんだ」 「似た面の男はいたような、いなかったような……まさかこだところにいるとは思わねぇべした。だからよっくど見なかったなぁ」 「そうか。改めて確認する必要はない」 過足さんが段ボールを下におろした。 「めぐみちゃんと優輝くんだっけ?とうもろこし食うか?うめぇぞ」 確認する必要はないと言われても気になるからと過足さんが軽トラに戻っていった。

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