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番外編コウジさんの後輩
「太惺は?コウジさんと一緒なの?」
「うん。たいくんもびしょびしょ。服を脱がせてもらってぽちゃぽちゃに入ってる」
「そう。着替えを持ってかないとね。一太も濡れてるから着替えておいで」
「僕は大丈夫。ここちゃんはなしたらまたおふろにいくよ。しゅうしゅうがつかなくなるよ」
「それもそうだね」
光希さんがバスタオルを両手で抱えて持ってきてくれた。
「こっちは任せて。太惺のところに行ってあげて」
「ありがとうございます」ぺこりと頭を下げてお風呂に急いだ。
コウジさんの笑い声とキャハハとはしゃぐ太惺の声が廊下まで響いていた。心配するまでもなかったかな。バスタオルと太惺の下着を置いて脱衣所から出ようとしたらガラリと浴室のドアが開いたから驚いた。
「あ、未知さん……」
腰にタオルを巻いたコウジさんと目が合ってしまった。
「ご、ごめんなさい」
慌てて目を逸らした。
「たいくん、ママが迎えに来たよ」
まだ遊びたいと言わんばかりに下唇をこれでもかと伸ばす太惺。
「さっきから目を擦っているので眠いのかも知れません。あと俺がやるんで大丈夫です。手に負えなかったら蜂谷さんを呼びますから」
「コウジさんお願いします」
何気に顔を上げると肩に一筋大きな切り傷の痕あとがあった。喧嘩か何かで受けた創傷なのかなと思ったけど。
「これですか?親に殺されかけたときのです。お前なんて生まれて来なきゃ良かったんだって、俺の顔を見るたびに親に言われていたんで、俺自分の顔が嫌いなんですよ」
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