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番外編 はなももの里
「聞きましたよ。青空さんの身元が分かる決定的な証拠が出てきたと」
「なんだもう耳に入っているのか。さすがだ」
「ネットを見れば分かりますが警察に対して批判が殺到しています。海翔くんもまだ見付けられない、鉄将くんを助け出して保護したのも警察ではなく昇龍会ですし」
「それと二年前の四季の事件もだろ?闇の中に葬られたはずの真実が公になって、警察に対する不信感に拍車を掛けている。これからますます面白いことになるぞ。青空の件はまだ一部の人間しか知らない。誰だ、ネットに情報を流したヤツは。このことはまだサツも公表していない」
「すぐコロコロとアカウント名が変わるんですが正義の鑑という名前に心当たりはありますか?」
「いや、ない。お前らはどうだ?」
彼が後ろを振り返り広間の隅に控えていた柚原さんをはじめとする幹部に聞くとみな一様に首を横に振った。
「オヤジ、検索してもいいですか?」
「いいぞ」
太惺と心望に見付かったら最後。べたべたになって返ってくるからと、いつも台所に携帯を置きっぱなしの柚原さん。隣にいた佐治さんから借りてさっそく調べはじめた。
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