「パパみて！じぃじすごいよ！」 満面の笑みを浮かべ彼にぶんぶんと手を振る遥香。幸ちゃんも怖いと言いながらも変わりばんこにお義父さんに抱っこしてもらい歓声をあげていた。太惺と心望もお祖父ちゃんと惣一郎さんと幹部の皆さんに変わりばんこに抱っこしてもらいキャキャと黄色い歓声をあげてはしゃいでいた。 「聡太は人見知りが激しくて泣いてばかりいる。なかなか保育園にも慣れなくてな。三日に一度は熱を出して休んだり早退している」 「真山は一人じゃない。聡太はみんなで協力して育てる、そう最初に決めたんだがな。いまだにギャン泣きされる。顔が怖いのはもともとだから慣れてもらうしかないんだが。赤ん坊に日本語が通じるわけもないし。参った」 困ったように苦笑いを浮かべるお祖父ちゃん。 「仲良くシェアハウスしているからいいなぁって思う。憧れる」 「僕も」 「そうか？いびきが五月蝿かったり、足は飛んでくるわ手も飛んでくるわで寝相が悪かったり、足も臭いし、なかなか大変だぞ」 「でもなんだか楽しそう」 紗智さんがぶぷっと笑った。