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番外編 おかえり

「俺のじいちゃんもどうやら未来と同じで恥ずかしがりやみたいだ。遠慮なくもらっておけ。ちゃんとパパに言うんだぞ」 はぁ~~い!小さな手が上がった。 寺嶋さんは子どもたち全員にお小遣いをくれた。 小さい子はもちろん、大きな子たちにも。そしてなぜか僕まで。 「これはいただく訳にはいきません」 差し当たりのないように断って返そうとしたけど、 「これはばあ様からだ。いいからもらってくれ」 最後は押し切られてしまった。 「横道にそれた青空が無事に更生できたのも未知さんのお陰だと聞いた。本当にありがとない」 深々と頭を下げられたから驚いた。 「僕はなにもしていません。ですから頭を上げてください」 慌てて寺嶋さんに駆け寄った 広間を横切ったとき何気に見ると、目を皿のようにしてウーさんたちが寺嶋さんが持ってきたアルバムをかわりばんこに眺めていた。 「弓削がいると一太がな」 柚原さんの声が後ろから聞こえてきたから驚いた。 「驚かせてしまってすまん。昔の弓削を知っているのは俺だから二人に呼ばれた」 「そうだったんですね」 ヤスさんもいるのかなと思いあたりをキョロキョロと見回していたら、 「ヤスは四季のところにいる。和真が留守みたいで、外から物音がすると電話が来て、佐治と玲士を連れて吹っ飛んでいった」 「ヤスさん、四季さんのことになると人が変わりすよね」 「あぁ。可愛くて仕方がないみたいだ。過保護で心配症で、そのうち四季にウザイと言われるかもな」 「年の離れた本当の兄妹みたいですね。似ていないようで、なんか似ているし」 何気に発した言葉に柚原さんがぎくっとした。 何か、悪いことでも言ったかな。不安な気持ちになった僕に、 「なんでもないので気にしないでください」 笑顔で微笑みかけてくれた。

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