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番外編 おかえり
「顔は見ての通り怖いですけど、中身はとても優しくてすごく面白いおじちゃんですよ」
「ほんと?」
「えぇ」真くんはそっと伺うように森崎さんの顔を見上げた。
「パパのおともだちってほんと?」
「そうですよ」
「だってパパともだちはいないっていってたよ」
「五分の兄弟ですよ」
「ごぶって?」
不思議そうに首を傾げる真くん。
「橘難しいことを言わんでいい」
森崎さんが困ったように苦笑いを浮かべた。
「おじちゃんあっち」
真くんのほうから森崎さんの手を握ると玄関に向かった。外で水遊びとシャボン玉で遊びたいって言っていたから遊んでくれる人が見付かって真くんは大喜びだった。
それから三十分後。
「えらい目にあった」
髪をタオルで乾かしながら森崎さんが真くんと一緒にお風呂から上がってきた。
「雨が降るなんて聞いてない。真大丈夫か?」
森崎さんも子どもが好きだから、それが真くんに伝わったのだろう。
すっかり意気投合したみたいだった。台所の椅子に真くんを座らせてドライヤーの温風で髪を乾かしていると、
「森崎お疲れ」
上着を肩に担ぎ彼が颯爽と姿を現した。
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