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番外編 おかえり
「未知」名前を呼ばれ頬っぺに温かなものが触れてきた。それが彼の唇だと気付きハッとして目を覚ますと、
「あ、ママだ!」
太惺と心望が勢いよく飛び込んできた。
「ちょっと二人とも!ママは疲れてねんね。起こしちゃダメってば」
紗智さんが慌てて追い掛けてきた。
「起こしてごめんね、マ―」
「ううん。大丈夫。遥琉さんは幹部の皆さんと会合?」
「うん。眉を吊り上げて、難しい顔をしていた。たいくんとここちゃん、パパ格好よかったよね」
「それを言うならさぁ、ただの変態じゃないの?」
那和さんが目を擦り欠伸をしながらパジャマ姿で起きてきた。
「そういうこと言わない」
「寝顔が可愛いって舐め回して、写真を撮りまくっていたの気のせいじゃないよね?ビックリして二人とも目をまんまるくしていたよね?」
「まぁ、それはそうなんだけど」
苦笑いをする紗智さん。
会合の内容は青空さんに関して東京に本社をおく新聞社からの取材を受けるか否か。だった。
「時代も変わった。昔だったら考えられないって鞠家とか言ってなかった?」
「バ―バが今まで人のために身を粉にして尽くしてきたから。見ている人はやっぱり見ているんだよ」
紗智さんが太惺を、那和さんが心望を抱っこしてくれた。光希さんと七海さんも鷲崎さんとりょうお兄ちゃんの代わりに会合に参加しているみたいだった。
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