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番外編 おかえり
「そういう俺たちもかなり浮いているぞ」
国井さんがスープを運んできてくれた。
「食べよう」
たっぷりの大根おろしがハンバーグの上に乗った和風ハンバーグランチ。サラダもこんもりと盛られていた。
「ハンバーグで思い出したんだが、千里がよく言ってたな。お兄ちゃんが作るハンバーグは世界一だって。なんか無性に食べたくなってきた」
一口ハンバーグを頬張るとボソリと呟く国井さん。
「本当それ。今晩、作ってってリクエストしようかな」
「橘の料理はプロ並みだからね。さすがは調理師免許を持っているだけはある。食品衛生責任者とか料理検定とか菓子検定とか他にもいろんな資格を持っているんだよ」
「え?そうなの?すごくない。それで本職が弁護士なんだもの最強じゃん」
「あの遥琉も橘にはいまだに頭が上がらないしね」
なにかを思い出した光希さんがぷぷっと笑いだした。
「未知、これからも橘を宜しくね。玲士を頼んだよ」
「はい」大きく頷いた。
「玲士、ガツガツいって亜優にドン引きされて嫌われないかそれが心配なの。玲士を止められるの未知しかいないから」
光希さんの心配事が尽きなかった。
「橘さん今ごろくしゃみをしてるかな?」
チカちゃんが善は急げとばかりに今日の夜ハンバーグが食べたいと橘さんにメ―ルを送信していた。
「姐さん」
森崎さんが険しい表情で僕たちのテ―ブルに来た。
「どうします目付きの悪いのが駐車場でうすらかすらしていますが。見知った顔がちらほらいますが」
「俺とチカが先に出る。もしちょっかいを出してきたら、公務執行妨害の現行犯で逮捕する。その隙に車に乗れ。城に頼んで応援を出してもらう」
国井さんがジャケットの内ポケットから携帯を取り出した。
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