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番外編 おかえり

「どうした未知あっぱぐちを開けて。そんなに羨ましいか?構って欲しいならそう言ってくれればいいのに。上から下までいじくりこんにゃくしてやるのに。遠慮するな」 「遥琉に任せておくとあらぬ方向に行くでしょう?」 「下心見え見えだから」 間髪入れずに痛いところを光希さんと七海さんにつかれ渋い表情を浮かべる彼。 「譲治ちょうどいいところにいた。オヤジが遊んでくれるって。おいで~~!」 竹箒を握ったまま熱心に地面を見つめる譲治さんにチカちゃんがぶんぶんと大きく手を振った。 「あれ?聞こえてないのかしら?」 「譲治は一つのことに集中するとまわりの声は一切耳に入らない」 「そうだった。すっかり忘れていたわ。月に一回は遊びに来ないと忘れるってことね。これからは月に一回は必ず帰省することにするわ」 「ただでさえ忙しいんだ。無理しなくていいぞ」 「無理してないもん」 「ここに来る暇があるなら国井に会いに行ってやれ」 「ハルくんはチカに会いたくないの?」 「そんなこと一言も言ってないだろう」 「やっぱり会いたくないんだ。お兄ちゃんハルくんがいじめる~~」 「いじめてないだろ?嘘泣きは止めろ」 彼とチカちゃんのやりとりを興味津々、目をキラキラと輝かせて見つめる太惺と心望。二人とも親指をしゃぶっていたから、よだれで顔も手もベタベタになって大変なことになっていた。

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