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番外編 おかえり

「まだ起きてないな?よし、未知、イチャイチャするぞ」 「え?ちょっと待って遥琉さん」 ひんやりとつめたい手がパジャマの中に入ってきた。脇腹や脇の下を撫でられ、くすぐったくて身を捩ると、 「くすぐってないだろう?」 彼が愉しそうに笑いながらおでこや頬っぺや鼻の先に何度もキスをして、最後に唇に啄むようなキスを繰り返しされて、それはすぐに深いものになっていったけれど、そのときだった。 「おはよー。ぶんぶんおにいちゃんおはよー。そらおにいちゃんおはよー」 元気な声が聞こえてきたのは。 「真、もう来たのか。ずいぶんとまぁ早起きだな」 「泊まるのが楽しみで寝れなかったんじゃないのかな?」 「そうかもな。晴も未来もまだ来てないのにな」 彼が苦笑いを浮かべながら体をむくっと起こした。前髪をかきあげる姿がすごく色っぽくてドキドキした。やっぱりカッコいい。何年一緒にいても何気ない仕草についつい見惚れてしまう自分が恥ずかしい。どれだけ彼が好きなのか分からない。 「顔、赤くないか?」 「気のせいだよ」 「本当にそうか?」 顔を覗き込まれ、怪訝そうに聞かれた。 「う、うん」 バレないように笑って誤魔化したつもりだったけど、彼にはバレバレだった。

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