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番外編ありがとうな、
「馴れ馴れしい」
しっしっと手で払おうとしたけど、相手は本部の幹部。立場は上だ。
「好きにしろ」
鞠家さんはそうそうに諦めた。
「会長も一緒か?」
「千里と子どもたちは留守番だ」
「黙って出てきたのか?」
「それはない。これは千里の命令だ」
「とかなんとか言って本当はただ単にねえさんに会いたかっただけだろう」
「99%当たってる」
「残りの1%はなんだ?」
「最近調子に乗っている吉柳組に素敵な贈り物をするためだ」
ニヤリと笑うあおお兄ちゃん。
「本物のあおお兄ちゃんですか?」
「もしかして疑われている?」
「覃さんも宋さんも変装の名人だから、誰か本物なのか頭がこんがらがってしまって誰が誰だか分からなくなるんです」
「そうか。白黒つければいいんだな。カシラ、荷物持ちを頼むな」
「おぅ、いいぞ」
着ていたハイブランドのジャケットを脱ぎ、Yシャツを脱ぎ出したあおお兄ちゃん。
「ちょっと待って」
「白黒つけたいんだろ?俺が本物か、偽物か。未知は俺の裸も覃の裸も両方見たことがあるだろ?ならすぐ分かることだ。下は脱がないから安心しろ」
「安心出来ません。それに僕、そんなにじろじろ見たことなんてありません」
「遥琉も地竜も筋肉ムキムキでシックスパックで見ごたえがあるもんな。俺も二人のからだに憧れているうちの一人だ」
「話しが脱線してませんか?」
「脱線していないよ」
恥ずかしくて顔を逸らした僕にはお構い無しで下着も脱いで上半身裸になるあおお兄ちゃん。
「それ、汗臭くて悪いな」
「こんだけ暑いのにこれを着ているんだ。汗だくにもなる。下着とYシャツは橘に洗濯してもらって、浴衣に着替えたらどうだ?少しは涼しいんじゃないか?」
「そうだな」
「七海、蒼生がねえさんに悪戯しないようによく見張っておいてくれ。橘のところにいってくる」
「七海?」
あおお兄ちゃんが驚いたような声を出した。
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